時間変化する到着分布のモデル化
[紹介論文] Rouba Ibrahim, Han Yeb, Pierre L’Ecuyer, and Haipeng Shend (2016) Modeling and forecasting call center arrivals: A literature survey and a case study. International Journal of Forecasting 32, 865-874.
[論文URL] https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S016920701500151X
待ち行列などにおける客の到着は、とりあえずポアソン過程でモデル化、ということが多いです。しかし実際の客の到着分布は、完全にランダムにということはほとんどありません。例えば、この論文で扱っているコールセンターにかかってくる電話の場合、一日の中の時間帯や曜日などに大きく影響されます。
この論文は、コールセンターにかかってくる電話の分布のモデル化のレビュー論文で、いくつかの方法が紹介されています。例えば、フェーズを定め、フェーズごとに到着レートを変える方法なども書かれています。より凝ったモデル化の詳細は参考文献を見る必要がありそうです。
僕は、待ち行列の到着分布が時間変化するモデルがないか調べている過程でこの論文を見つけました。到着分布の時間変化という点では、この論文は正に探していた論文で、どういった方法があるかといったことを短い原稿で知ることができたのでよかったです。