不安症な人ほど、痛みを予測すると筋肉もそれに備える

[紹介論文] Carlotta Fossataro, Giulia Bucchioni, Federico D’Agata, Valentina Bruno, Rosalba Morese, Pierre Krystkowiak, Francesca Garbarini; Anxiety-dependent modulation of motor responses to pain expectancy, Social Cognitive and Affective Neuroscience, Volume 13, Issue 3, 1 March 2018, Pages 321–330

[論文URL] https://academic.oup.com/scan/article/13/3/321/4793106#

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<イントロダクション>

痛みの予測と体の運動の関係は、人間の防御機能システムにおいてとても重要である。

たとえば、体の一部が痛みを感じたら、そこからその部位を引き抜くような運動が起こる。ヒトでは実際の痛みが一次運動皮質(M1)の興奮性の変調を誘発することが分かっている。

また、指先を電気刺激することで手の筋活動が抑制され、腕の筋活動が促進される。これは保護・逃避反射に対応するために体が備えているからだと考えられる。

他の研究では、痛みを伴う刺激を観察すると、実際の痛みと同様の皮質脊髄の抑制が観察者にもみられることが分かっている。これは痛みの予知によるものと考えられる。脅威の認識とそのリスク評価、そして主観的な不安にも左右されそうであるが、防御反応と主観的不安の関係は解明されていない。

よって本研究では、電気刺激に対する予期が、実際のショックに曝されているときのように運動皮質の興奮性が調節できるか、本研究ではパブロフの古典的条件付けを用いて脅威と脳の関係を調べた。

 

<メソッド>

42人の被験者を、痛みのある電気ショックを受けるグループと、痛みのない電気ショックを受けるグループに分けた。

視覚及び聴覚刺激と、電気刺激を組み合わせることで「痛みを受けると予想される」状態を作った。

痛みを予想するとMEP(運動誘発電位)が減少(抑制)され、これは参加者の不安特性と逆相関した。

つまり、MEP振幅が低いほど不安スコアが高かった。

⇒不安症な人ほど、痛みを予期すると、筋肉を回避運動させるために準備するということが分かった。

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