貿易の規模変化を、移民・地理的条件・経済規模を動的に変化させながら予測する

[紹介論文] Caschili, Simone, Francesca Romana Medda, and Alan Wilson. "An interdependent multi-layer model: resilience of international networks." Networks and Spatial Economics 15.2 (2015): 313-335.

[論文URL] https://link.springer.com/article/10.1007/s11067-014-9274-2

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国際貿易は、世界経済を支える重要なネットワークであり、外乱(経済危機や外的攻撃)に対するそのネットワークの頑健性は非常に重要な要素です。

一方、国際貿易は、サプライチェーンや条約、関税、さらには文化的つながりやインフラのレベルに影響されますが、そのそれら自体もネットワークであり、かつ国際貿易から影響を受ける要素です。

著者らは、国際貿易ネットワークとそれらに影響を及ぼすサブネットワーク(関税、条約、etc.)の関連を定義しつつ、Interdependent Multi-Layer Model(IMM)を構築しました。

またIMMの一部(Eigenvector centralityの高い:周りの国への影響が大きい)国のGDPを変化させ、その影響がどう伝播するかを調べています。

 

議論では、Eigenvector centralityの重要性、およびGDP変化を与える国によって異なる影響が表れることに触れています。

 

IMMを用いた構造のモデル化は別の分野でも近年盛んになっているようで、本論文は経済分野でのマクロな現象に対する適用例と言えます。

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