ion-neutral 間衝突がプラズマのparallel flowに与える影響

[紹介論文] T.J. Dobbins et al 2019 Nucl. Fusion 59 046007

[論文URL] https://iopscience.iop.org/article/10.1088/1741-4326/aaff9f/meta

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概要

HSXでは準ヘリカル対称なQHS磁場配位と,その対称性を崩したMirror配位が存在する.QHS配位では粘性が小さいためにフローが大きくなり,Mirror配位では粘性が大きいのでフローが小さくなると予想されていたが,真逆の実験結果が得られていた[S.T.A.Kumar, PPCF, 2018].この実験結果を説明するには,粘性以外の減衰項もしくは駆動力が必要となる.本論文ではneutral dampingの影響をシミュレーションによって評価している.結果として,QHS配位におけるフロー速度に対してneutral dampingの影響が大きいが,Mirror配位では影響が小さい.これはMirror配位では新古典粘性の影響が強く,neutral dampingがあってもその影響がフロー速度に現れにくいからである.

導入

中性粒子はn_n > 10^{-4}\cdot n_iになるとフローや径電場に影響を与え始める(HSXでは\sim 10^{-3}).イオンが中性粒子と衝突することで荷電交換を起こすが,HSXでは平均自由行程が長く,荷電交換によって中性化したイオンは再び電離することなくプラズマの外に逃げていく.これによって運動量が失われる.

計算手法

DEGASコード:中性粒子密度の計算
PENTAコード:運動量釣り合いの式を解くことでフロー速度・径電場を計算(新古典計算)
DKESコード:新古典粘性を計算

結果

QHS・Mirrorともに中性粒子dampingの効果を入れるとフローが減少するが,未だに(QHSでの速度)>(Mirrorでの速度)のまま.QHSにおいてはdampingの影響を顕著に受けるが,Mirrorではそもそも新古典粘性による減衰が強いので,neutral damping導入による影響は小さい.また,イオンの径方向流束も変化する.ただし,電子の径方向流束はほとんど変化しない.

実験結果と計算結果を比較したところ,QHSにおいてはneutral dampingを考慮すると実験結果とreasonableな結果が得られた.しかし,Mirror配位においては考慮しない方が実験値に近く,(実験値)>(w/o neutral)>(w neutral)という結果になった.

neutral dampingによってBootstrap電流の値が変わるかの検証を行った.イオン電流の値は減少するが,電子電流の値が増加するため,totalの電流はほとんど変化しない.これはion-electronの摩擦が電子のフローに影響しているからである.

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